掃除機は部屋の掃除に欠かせない重要な電化製品ですが、電気代はどのくらいかかっているのでしょうか。
掃除機は紙パック式とサイクロン式では消費電力が異なり、使い方によっては電力を無駄に消費してしまっている可能性があります。
この記事では種類別に掃除機の電気代を説明し、節約になる使い方を紹介します。
掃除機の電気代を節約することなんてできるの?と思う人もいるかもしれませんが、意外と掃除機は節約の余地があるのです。
掃除機を毎日使う人も、たまにしか使わない人も、節約になる使い方を覚えて実践してみませんか?
Contents
紙パックorサイクロン、ロボット…掃除機の電気代を知ろう
掃除機と一口に言っても、現在は紙パック式、サイクロン式、ロボット式とさまざまな種類があります。
そしてこれらは全て、電気代が異なります。種類別の違いも見てみましょう。
掃除機の消費電力は約1000W、家電の中でトップクラス!
掃除機の最大消費電力は、平均すると1,000Wです。これはかなり大きい数値で、他の電化製品と比べるとその差は一目瞭然です。
(例)
- 液晶テレビ…50W
- 冷蔵庫…200W
- 洗濯機…700W
そして肝心の電気代ですが、1000Wの掃除機を1kWhあたり27円の環境で10分使用したと仮定すると、4.5円になります。もし1時間使ったとしたら、27円です。
思ったより安いように感じますが、先ほどの液晶テレビを同じ条件で1時間使うと1.35円、洗濯機でも18.5円です。
しかし意外と電気代が高く、1ヶ月〜半年〜1年と積み重なっていくと、結構な金額になることがわかります。
紙パック、サイクロン…掃除機は種類別に電気代が異なる
掃除機は主に紙パック式とサイクロン式に分かれますが、どちらを選ぶかによっても電気代が変わります。比較してみましょう。
最大消費電力 | 10分使用 | 1日10分×365日使用 | |
---|---|---|---|
紙パック式 | 1100W | 4.95円 | 1806.7円 |
サイクロン式 | 800W | 3.6円 | 1314円 |
※1kWhあたり27円で計算
10分では1円程度の差ですが、1年間では約500円の差が生じます。
ちなみに、紙パック式は電気代以外に紙パックの購入費がかかりますし、掃除機本体の価格はサイクロン式のほうが高い傾向があります。
また、最近はロボット掃除機も人気ですが、こちらは運転中の消費電力は30W程度です。
1回の使用に40分程度の時間を要しますが、1kWhあたり27円の電気プランで1時間使用してもわずか0.8円程度です。
一般的な掃除機に比べるとかなり得のように感じますが、ロボット掃除機は充電中と待機中にも電力が消費されます。
さらに年数回、フィルターやブラシといった部品を交換する必要があり、3〜5年でバッテリーの交換が必要になると言われています。
意外と知らない!節約につながる掃除機の正しい使い方
掃除機を何気なく使い、掃除が終わったらそのまましまっていませんか?
あまり注目されませんが、掃除機の使い方や手入れに少し気をつかうと、それだけで節約になる可能性があるのです。
「強」「弱」ボタンを使いこなし、吸引力を調節する
掃除機にはだいたい「強」や「弱」など、吸引力を調節するボタンがついています。これは掃除機をかける面によって、必要な吸引力が異なるからです。
例えば、カーペットは汚れが毛に絡んで取りづらいので強めの吸引力が必要です。逆にフローリングは汚れを吸いにくくするものがないので、弱で十分でしょう。
あまり気にせず使っている人が多いかもしれませんが、実は掃除機の「強」は消費電力が「弱」の5倍と言われています。
不必要に「強」の状態で使っていると、思わぬ電力の浪費になってしまうので気をつけましょう。
こまめに掃除機の手入れをする
掃除機を使用すると、どうしても部屋がきれいになったかどうかに意識が行き、掃除機の手入れは後回しになってしまいます。
しかし、内部にゴミが溜まったままにしていると吸引効率が悪くなり、無駄に電力を消費することになってしまいます。
紙パック式は紙パックの交換を、サイクロン式は中に溜まったゴミ捨てとフィルター掃除を定期的に行いましょう。
すぐにできる!掃除機の電気代を節約する方法
掃除機の電気代を節約する方法は、他にもあります。
皆さんが長年行ってきた掃除機の使い方と多少異なる部分もあるかもしれませんが、少し習慣を変えていただくだけで簡単に節約につながります。
電源を入れたらなるべく切らない
掃除機をかけながら室内の物を整理したり移動したりし、そのたびに掃除機の電源を切っていませんか。
実はこの行動が電力を余計に消費する要因になってしまうのです。
掃除機が最も電力を消費するのは、電源を入れた直後です。1回の使用で何度も電源を入れたり切ったりすると、電力を多く消費してしまいます。
掃除機はなるべく、途中で電源を切らずに使用するのが望ましいです。
そのために室内の物の整理などは事前に済ませ、部屋の移動も延長コードを使うなど、工夫してみましょう。
掃除機は「ゆっくりかける」が基本
掃除機をかける際は一つの場所で何往復も吸い込み口を動かすより、ゆっくり時間をかけて1回滑らせたほうがゴミをしっかり吸うことができます。
吸い込み口を早く動かしてしまうと、全てのゴミを吸えずに通過することになるので余計に時間がかかってしまうのです。
おそらく、多くの人が床をゴシゴシこするように掃除機をかけていると思います。
ゆっくりかけるともどかしく感じそうですが、結果的に短時間で効率よく掃除を進められますので試してみてください。
掃除機以外の掃除用具を使う
当たり前ですが、掃除は掃除機でしかできないとは限りません。
例えば、フローリングは先ほど「(掃除機の)弱がおすすめ」とお伝えしましたが、実はそれよりもフロア用ワイパーを使ったほうが効率的です。
フローリングの場合、拭かなければ取れない「べたつき」など掃除機で対応できない汚れもあるため、ウェットタイプのシートで全体を拭いてからドライタイプのシートやほうきで細かいホコリを取るのがおすすめです。
その他、カーペットは粘着クリーナー、畳はワイパーのドライシートかほうきでも代用できます。
掃除機のように音がなく、準備や片付けも楽なので時間を問わず掃除ができたり、掃除の頻度を上げて部屋がきれいな状態を保ちやすくなったりするなどのメリットもあります。
掃除機の使い方を見直せば、電気代はもっと節約できる!
掃除機は限られた時間しか使用しないので、全体の電気代に占める割合は低いかもしれません。
しかし消費電力の高さは電化製品の中でトップクラスなので、意識しておきたいところです。
時間をかけて掃除をするとそれだけで電気代の浪費になってしまいますし、手入れを怠っていると吸引効率が悪くなってしまいます。
電化製品は年中使うものですから、1日では変化が見えにくくても半年や1年経つと大きく差が出ます。節約は日々の積み重ねだと思って取り組みましょう。
記事の中で紹介したように、掃除機以外の掃除用具も上手に活用してみてください。