家の中で水道代がかかるものといえば台所とお風呂、そして洗濯機です。
毎回大量の水が必要であり、節水しようにも自動的に洗濯機に水の量を決められてしまいます。
水の量をケチったために衣類が十分に洗えないのも困りますし、洗濯機の水道代は節約できないものだとあきらめている人も多いのではないでしょうか。
しかし、それは間違いです。
洗濯機も使い方次第で節水が可能です。洗濯の仕方や機能の選び方を少し変えるだけで、水道代の節約できる可能性があります。
洗濯機に洗濯を丸投げする前に、この記事を読んで洗濯機の水道代や節約になる使い方を学んでみませんか?
Contents
洗濯するたびにいくら使ってる?洗濯機の種類・洗濯の頻度別に水道代を検証!
洗濯機の水道代について、まずは具体的な金額を知りましょう。
洗濯は、各家庭でお使いの洗濯機や洗濯の頻度が異なりますので、それによって水道代も変わってきます。
洗濯機の水道代は多くても1ヶ月1000円程度
現在販売されている洗濯機は、主に縦型とドラム型です。この2種類で今回は水道代を計算してみましょう。
洗濯物の量は9kgとし、水道料金は1Lあたり0.25円としました。
水道使用量 | 水道代 | |
---|---|---|
縦型 | 120L | 30円 |
ドラム型 | 70L | 17.5円 |
※水道使用量は、大手メーカー数社の製品からおおよその平均値を求めたもの
縦型洗濯機のほうが、水道代が高い傾向にあります。これは衣類を撹拌させて洗う仕組みにより、大量の水が必要になるためです。
さらに、洗濯を行うペースに応じた水道代も計算してみました。
- 1日1回…525〜900円
- 2日に1回…262.5〜450円
- 3日に1回…175〜300円
一人暮らしや家族が少ない世帯ではこれより容量の小さい洗濯機を使用していることが多いでしょうから、この表よりも水道代が安い可能性があります。
例えば夏は汗をかいて頻繁に着替えることで洗濯の回数が増えたり、冬は衣類がかさばるので自然と水を使う量が増えたりなど、さまざまな条件で変わります。
縦型洗濯機とドラム型洗濯機、それぞれのメリットデメリット
ドラム型洗濯機は、縦型洗濯機よりも水の使用量が少ないですが、これはドラムが回転することで衣類が落下し、たたき洗いになる仕組みだからです。
しかし水の量が少ないぶん、洗浄能力の面では縦型洗濯機と比べて劣ります。また、たたき洗いによって衣類の傷みも早くなるというデメリットがあります。
ドラム型洗濯機は高性能の乾燥機を搭載できることもあり人気ですが、水道代以外の面を見ると必ずしもメリットばかりではありません。
縦型洗濯機もいまだに人気なのは、ドラム式とはメリットが違うからです。
- 水道代が安いのは、ドラム型
- 洗浄能力が高いのは、縦型
- 乾燥機の性能が高いのは、ドラム型
- 購入価格が安いのは、縦型
縦型洗濯機にもドラム型洗濯機にも、メリットとデメリットがあります。
どちらが優れていておすすめ、ということはないので、好みやライフスタイルによって合うほうを選ぶのが望ましいです。
最近よく聞く「すすぎ1回」が水道代節約のカギに!やり方・注意点は?
最近、洗濯洗剤のCMやパッケージで「すすぎ1回でOK」という言葉を見かけます。
単に時間短縮になるだけでなく水道代の節約にもなるというので、詳細をまとめました。
洗濯機のすすぎ回数は、通常2回
一般的に洗濯機は、洗剤で洗ったあとにすすぎを2回行うように設定されています。すすぎを2回行うことで、洗剤を確実に洗い流すのです。
以前、粉の洗剤が主流だった頃に溶け残った洗剤が衣服についたことはありませんか。それを思い出すと、洗剤が意外と落ちにくいというのがわかります。
それに対し、すすぎ1回に対応した洗濯洗剤は泡切れが良く、1回のすすぎで十分落ちるように作られているということです。
同様に、洗濯機もすすぎ1回のコースを設ける製品が増えてきており、スピードコース・お急ぎコースという名称のものもすすぎは1回で設定されています。
すすぎ1回で洗濯すると、年間の水道代が3000円前後節約できる
洗濯機で行われる工程は、だいたい次の通りになっています。
- 洗い→排水→すすぎ1回目→脱水→すすぎ2回目→脱水
「洗い」と2回の「すすぎ」、計3回も水を入れ替えています。
もし、すすぎが1回になれば、水道使用量を約3分の1も抑えることができるということです。単純に120Lが80Lになると考えると、結構な差ではありませんか。
すすぎ1回の洗濯はここに気をつけよう
すすぎ1回の洗濯は節水に大きな効果がありますが、洗剤が毎回絶対に落ちるとは言い切れません。
汚れの程度や水温など、ちょっとした条件によって洗剤が衣類に残ってしまう可能性もあります。
そこで、すすぎ1回の洗濯を取り入れるにあたって注意していただきたいことを以下にまとめました。
- 「すすぎ1回対応」と記載のある洗剤を使う
- 基本的に液体洗剤は泡切れが良いので、専用の洗剤でなくてもすすぎ1回で十分な場合があります。しかし絶対とは言えませんので、「すすぎ1回」の記載がない洗剤の使用は自己責任で行ってください。
- 敏感肌の人には合わない場合も
- 洗濯洗剤には化学成分が含まれているため、洗剤を落としきれなかった場合は肌に影響が出る可能性があります。そのような場合は、すすぎ2回に戻しましょう。
- 赤ちゃんの衣類はすすぎ2回で
- 赤ちゃんは肌がデリケートな上、衣服をなめる可能性があるので万が一洗剤が衣類に残ると危険です。1歳以下のお子様がいるご家庭では、すすぎ2回で衣類を洗濯することをおすすめします。
洗濯機の水道代を節約したい!ちゃんと洗えてお金が浮く方法
洗濯をすすぎ1回で行う方法のほかにも、水道代を節約できる方法はあります。
今回は特に取り入れやすく、かつ節約効果も高い方法を2つに絞って紹介します。
お風呂の残り湯を使う
1回の洗濯の中では最初の洗い、1回目のすすぎ、2回目のすすぎと多くて3回水を入れ換えますが、最初に残り湯を利用すれば水道代は3分の1で済みます。
さらにすすぎを1回にすれば、2分の1まで減ります。
しかも、残り湯は水道水よりも温度が高めなので洗剤が溶けやすく、汚れの落ちが良いというメリットもあります。
一方でこの方法にはいくつかのデメリットがあり、
- 湯船に浸かる習慣のある人でないとできない
- 残り湯を洗濯機に移す機械が安いものだと手動なので、動作が面倒な場合もある
- 衛生面で抵抗を感じる人もいる
など、全ての人に合うとは限りません。しかし結局は、これが一番節水になります。
まとめ洗いをする
洗濯は可能であれば、洗濯機に衣類が8割たまるくらいまで待ってからまとめ洗いをしましょう。
毎日少量ずつ洗濯をするより、2〜3日に一度まとめて洗濯をするほうが節水になりますし、電気代など他の面を見ても節約に効果的です。
ただし、使用済みの衣類を数日放置すると臭いが発生する可能性があります。
衣類の汚れがひどいなどやむを得ないときは少量でも洗う、濡れたものを洗濯槽の中に入れっぱなしにしないなど工夫をしましょう。
洗濯槽が回りづらいと、自動で水を追加されることもあります。洗濯機が効率良く動いて無駄な水を使わずに済むよう、使い方にも注意するとより節約になります。
洗濯機の使い方を見直せば水道代の節約に!少しでも安く綺麗に洗おう
洗濯機は、1回使うごとに水を100L前後も消費します。水道代で見ると1回5円程度ですが、頻繁に洗濯をする必要がある家庭では水道代だけでかなりの金額になってしまいます。
洗濯機は全ての工程を自動で行ってくれるので、水道代のコントロールはできないと思いがちです。しかし、決してそうではありません。
洗濯の回数が多いご家庭でも、古い洗濯機を使っている人も、少し使い方を変えるだけで水道代の節約は可能です。
また、節約をしたからといって衣類の洗い上がりが悪くなることはありません。本当に必要なところにだけ、時間とお金を使っていきましょう。
ぜひ、次回の洗濯からこの記事にある節約法を実践し、節水・節約につとめてください。